エギ(餌木)の製作2 |
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最終更新日:
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10923 |
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エギ製作工程1 |
14. 下地張り 前処理 さて、この工程は要らないのかもしれないのですが、こういうケースもあるかもしれませんので。 下地にパターンを描いた上で上布を張るケースです。 どこかのメーカーに海老の模様が綺麗なエギがあったので作り方を考えてみました。 一つやってみました。 まず、作成しておいたAアルミ切り取り用型紙を白紙に写します。 下の写真を参照してください。 そこに描きたいパターンを描きます。 横投影図も白紙に写しておくと、模様がどの部位にどう被るのかが分かりやすいです。 海老のような魚のようなパターンにしたいので下のように描きました。 これに着色して切り抜きやすくします。 二つ折りにしてカッターナイフでパターンを切り抜きます。 一方、同じ型Aを使ってアルミホイルを切り抜きます。 この型は張り合わせ時の余白を含んでいます。 そしてアルミホイルの上に型紙を置いてラッカースプレーを吹きます。 近くで吹きすぎて看板のようになっちゃいましたが、30cmくらい離して吹くと綺麗に仕上がるそうです。
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エギ製作工程2 |
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15. 下地張り 便利な工具がありましたのでご紹介します。 プロが木目込み人形を作るのに使う工具です。 木目込み人形は、人形の各所に掘られた細い溝に着物の生地の端を挟み込んで接着して作ります。 エギはまさに簡単な木目込み細工なんですね。 人形細工の手芸屋さんにあるんじゃないかな? なければ刃をDull(なまくら)にしたナイフ状のものならいいですね。 この工具、片側はへらになっていて生地を溝に押し込みやすく出来ています。 反対側は、細いスプーンのような形で、スプーンの裏側で生地を平らに皺伸ばしするのに使います。 貼り付けたアルミホイルを平らに均すのにいいです。 大まかにアルミホイルの端を指でかぶせます。 平らなホイルを局面に貼るわけですから、当然しわが出来ます。 これを平らに均すわけです。 木目込み工具で段差の出来た部分を擦り、平らにします。 溝の部分はへらで溝に押し込んでおきます。 工具がなければ、皺伸ばしは100円ライターの丸いところなんぞを利用してもいいですね。 反対側のアルミホイルも同様にして貼り付けます。 今回は、写真のように、ギラギラ光るホログラム・カラーテープを腹の部分に貼り付けました。 都合の良いことに、何種類かの色があり、銀色、金色、赤、青、緑、ピンク、紫の各色のギラギラテープが1セットになっていました。 ほら、幼稚園などでお祭りの時に輪にしてつないでチェーンにするあのテープです。 アワビ貝はワシにはまだ早いので、とりあえずこんなもので間に合わせました。 銀色は、裏に接着剤のついたキッチン・アルミ・テープで十分ですが、下地に色をつけたい場合は、折り紙用のカラーホイルを使いました。 キッチン・テープより薄いですが、アルミホイルに着色して紙で裏打ちしたものですから、工作法は同じです。 接着剤がついていないので、ゴム糊をへらで薄く塗ってから貼り付けました。 かくして、金、銀、赤、オレンジ、ピンク、紫、グリーン、青の各種下地が完成しました。 こんなに要るのかな〜?
16. 上布と型紙の準備 上布ですが、100円ショップの洗濯用ネットを各種物色しました。 どこかの自作サイトに、メッシュのパターンで釣果が違う、と書いてあったので、いろいろなパターンを集めてみました。 娘の破れたパンストも女房に頼んで入手してみましたが、一枚ではちょっと薄過ぎる感じでした。 ルアーにセルロースセメントで固める手法なら、銀紙の上にパンストを張ってからセルロースって方法もあるな〜。 編みタイツなんていいんじゃな〜い? 下写真の左側は、ランジェリー用とありました。 買うのにちょっと恥ずかしかった。(ぽっ) 四角いメッシュなので、格子模様になります。 右上は、汎用でしょうか、別の100円ショップにこれ一種しかありませんでした。 パターンが細かく、波目なので縦、横に使い分けが出来そうです。 目が細かいのでパターンの着色には丁度いいですね。 今回は大半がこれです。 右下は、ネットが二重になっていて、上が粗い亀の子模様、下が薄い波目模様です。 下に模様、上にカラーというような使い方が出来そうです。 出来上がりはタコの皮膚みたいでちょっといいかも。 上布用のネットをを15cm x 10cm 程度の大きさにカットしておきます。 さて、エギ模様のパターンですが、メーカーさんのパターンも多種多様で目移りがしてしまいます。 あまりあり過ぎると決められないという、”決定回避の行動”パターンに陥ります。 そこで、海老、鯵、杉綾の3種と決めました。 下の写真が、決定したMaxの3つのパターンです。 上記パターンは、主に背模様ですが、背模様の下に着色するための型紙も作りました。 これは、上投影図そのものです。 ここに蛍光色のピンクやオレンジを吹き付ける予定です。 鯵は金の下地に茶と青を混ぜる予定です。 更に、背と腹の間に別の色を入れたい場合に備え、側線用の型紙も3サイズ分作成しました。 これで布と型紙の準備が完了です。
17. エギ模様の着色 準備した型紙を使って、いよいよ上布の着色です。 感性にあった模様に着色します。 18. 上布貼り合わせ 両手が塞がっていて写真撮れませんでした。 スプレー糊の溶剤はベンジン系だと思われますが、この溶剤はアクリル系のラッカーや、折り紙の溶剤を溶かします。 スプレー糊の液体が柔らかい間に動かすと、色が流れてしまいます。 また、スプレー糊はゴム糊を溶剤で溶かしたものですから、あまり柔らかい内に触ると手についたりします。 手についたゴム糊は、次に上布を触ったときにくっついてしまって始末が悪いです。 また、手についたゴム糊のカスが上布にくっついて黒っぽい毛玉ならぬゴム玉となってエギの表面にくっついたりします。 ですから、上布を張り終わった後でも表面を擦ったりすると、くっついているゴム糊がボロボロと玉になって表面にくっつきます。 このゴム球を剥がすと、せっかく塗ったラッカーが剥げ落ちます。 ゴム玉はガムテープをくっつけて剥がすと一緒に取れます。 上布貼りのコツ: 左手の手のひらに糊付けした上布を置き、模様の中心上にエギの背中を置きます。 上布を背中を中心にして二つ折りにするような感じで、背の前半分と腹の一番太い部分を張り合わせます。 布が接触した部分はすぐにエギにくっつきますから、皺にならないように中心から端に向かってさするような感じで一旦張り合わせます。 次に腹の外側の布を親指と人差し指でぐっとつまむようにして引っ張ります(下図中@)。 ゴム糊は単独で乾燥した後も、糊と糊を合わせるとかなり強く接着します。 皺を伸ばしながら布を引っ張って貼るわけです。 腹の中央部で圧着させないと、腹の溝とずれて、後で木目込みがうまくいかないので注意してくださいね。 同様にして頭の部分を張り合わせますA〜C。 少し前方向に引っ張り加減で。 尻尾部の腹側は、下外に引っ張りながら貼るようにすると、皺が伸びて綺麗に張ることが出来ますF〜H。 貼り終わったら、布同士の接着部から1mm程度の巾で腹の局面に沿って切ります。 下の写真は、上布を張り終わった後、腹の会陰部に弾性の接着剤を塗りこんでいるところです。 この接着剤(SU)は、乾燥後もゴムのように弾力がありますので、イカさんも手触り(足触り?)がいいんじゃ〜ないかな? 19. シンカーの取り付け シンカーに2液性エポキシを塗って溝に押し込み、乾燥を待ちます。 鉛のシンカーは、真鍮の釘で打ちぬけますが、途中で曲がりやすいので、注意してコツコツ打ち込みます。 この際エギを傷つけないように、下には素材として使った柔らかいファルカタの端材を置いてやります。 20. 目玉の取り付け 買った夜光(蓄光)目玉を取り付けます。 エギを削ったときに凹みを彫ってあるので、布の上を爪で擦ると凹みます。 弾性接着剤(SU)を凹みにたっぷり塗り目玉を接着します。 防水目的もあるので、接着剤の余分がはみ出るくらいが良いでしょう。 つづいて目釘を目玉の穴に打ち込みます。 マジックで釘の頭を黒くして瞳を作ります。 が、マジックはすぐに剥げちゃいました。 じゃによって、最終的には、ガンブルーを綿棒につけ、真鍮釘の頭につけて黒染めしました。 剥げ落ちないようにその上にセルロースセメントを一滴。 これもいずれ剥げ落ちるでしょうが・・・。 次回からは、最初から頭の黒い釘を使おうっと。 目玉のの向きによって、餌木の顔の表情が変わります。 おどけたり、おびえたり、すましたり。 21. 羽の取り付け 羽の役割は、 @ 海老がハサミを振り上げているようなしぐさに見える? など色々な意見がありますが、フライ・フィッシングの経験から考えると、上に加えて、動きの演出ではないか、と思います。 硬質なエギをいくら水中で動かしても、その動きは硬く、エギが動いているとしか見えません。 そこに柔らかい羽を取り付けることによって、只の木片に命を吹き込み、生きているように見せかけるのです。 しゃくれば万歳、 小刻みに動かせば生きているように、じっとしていれば息づいているように潮が羽を動かします。 羽を留める楔(くさび)にするため、竹串の端をカッターナイフの先端で割り、つづいて細く裂いていきます。 1本の竹串を8分割くらいの細さに裂きます。 穴が画鋲のピンの太さですから、それに近い太さの竹ひごを数本作っておきます。 エギの胸位置に画鋲で穴を空けます。 穴の向きは、中心線から20度くらいかな。 この辺は適当に感性で決めてください。 ワシの場合は、前に向かって片側20度くらいの穴にしてます。 羽は目立つように1箇所に2枚使います。 両側で計4枚使います。 下の写真のように、長さを決めた後、先端部の羽をむしりとります。 むしる長さは、画鋲で空けた穴の深さ程度に。 むしり方は、残す部分を指で押さえ、羽を逆なでして毛羽を立たせます(写真左)。 立った毛羽を指ではさんで根元側に向かってむしります。 羽2枚の根元を画鋲で空けた穴に差し込みます。 竹ひごの先端をハサミでカットし(細いのでカッターナイフより尖らせられます)細く尖らせ、先端に弾性接着剤(SU)を少量つけて、羽を刺してある画鋲の穴にぐっと奥まで押し込みます。 竹ひごの根元を爪で押さえ、ぽっきりと折り、くるくる回して切り離します。 切り口を爪で穴の中に押し込んで置くと目立ちません。 接着剤が乾く前に引っ張らないこと! フライで使うブラウンのヘン・ハックルケープ (ヘンは雌鳥)は、柔らかくて中央部に黒い筋があるので、エギの羽に丁度いいかな。 フライの方では、あまり使わないので・・・。
接着前に、カンナの軸がエギ穴にゆるく入ることを確認して置きます。 これがきついと、接着時に苦労します。 穴はゆるゆるの感じで入るくらいが接着に丁度いいです。 穴の深さが足らない場合は、事前に2.5mm径ドリルを使って手回しで深くしておきます。 長さを決めて、ドリルチャックに装着しておくとやりやすいですよ。 2液性エポキシを混合したら木の粉(小麦粉や片栗粉でも良い)を同量混合して練り合わせます。 こうしておくと時間経過によるエポキシの痩せを防止できます。 エポキシを爪楊枝で穴の中に塗りこみ、カンナ軸にも付けて、回しながら押し込みます。 はみ出たエポキシをティッシュでふき取って乾燥を待ちます。 半傘の場合は乾燥中に動かないように置き方を工夫しましょう。 カンナのタイプとサイズ 私が買ったお店では、全傘、半傘のタイプとサイズの関係は次のようでした。 同じところで買う場合は参考になります。 (別のところは違うかもしれません。)
全傘と半傘
疑問: 針の間隔は広め(半傘)の方がイカに引っかかりやすいのではないか?
23. 最終バランス調整 前項で述べた半傘と全傘の特徴を利用しながら、エギの沈み方、浮き方の最終調整を行います。 チェックポイント(あくまでワシのチェックポイントです) @ 沈んでいく姿勢 頭を下にして45度くらいの角度で沈んでいくように。 斜め前にすべるように。 A 着底した姿勢 頭を下にして、シンカーが底に接触、尻が水平〜45度くらいの角度で浮くように。 B 宙吊り状態の姿勢(糸を引いたとき) 水平または尻が10度くらいの角度で浮いているように。 バランス調整には、色々な方法があるのでしょう。 シンカーの位置まで修正すると大掛かりな上、エギが穴だらけになるので、ワシはやりません。 沈まないものは、バランステスト段階で削りなおしているのでありませんでした。
釣り場で、沈み方を速くしたい場合、どのサイトにもシンカーに鉛線を巻く方法が出ていますが、これだと多分マッサカサマに沈んで行くのではないかと思います。 これがいやなのでワシはエギの前に別のおもりをつけて速く沈めることにしようと思います。 じゃによって、ワシのエギは海中では常に上記の姿勢で居るように祈ります。 こうしておけば、釣り方の方を常に一定の原則で行えるように思えるのです。 ラインのテンションをギリギリ弱く張っておき、時々弱いアクセントをつけながらゆっくりとリールを巻いては停める。 リールをゆっくり巻くと海老が前に水平に泳いでいるように、リールを停めると頭を下にしてフォールする、というのが現時点で頭で考えた動かし方です。 24. 夜光(蓄光)塗料 目玉は夜光(蓄光)なので暗闇でも光ります。 腹の会陰部にニッペの夜光塗料を爪楊枝の先端を使って塗りこみます。 埋め込むと言った方がピントきます。 2回塗りしました。 ニッペの夜光塗料は、ピンク、薄い緑などの着色がされているので、エギの模様によっては、模様の中に夜光塗料を塗り、昼は模様に夜は夜光(蓄光)にできます。 海老の縦じまに沿って怪しく光る夜光塗料の効き目はどうじゃろね〜? 塗料を買うとき、蛍光色と書いてあるのがあります。 最初はこれは夜光だろうと思って買ったのですが、注意書きをよく読むと、”暗闇では光りません”と書いてあってがっかりしました。 蛍光色とは、目立った光り方をする色、という意味の場合があります。 夜光または蓄光と書いてあるものが、いわゆる暗闇で青白く光る夜光塗料です。 25. ファッションショー ついに完成したエギ(ャル?)達。 その姿でイカどもを惑わせてチョーダイ。 写真では、色合いが多少現実と違います。 26. エギケース 完成したエギの保管、持ち運びには、エギケース が便利。 無駄に買ってしまった夜光テープをプラスチック箱の周囲に貼り付けました。 夜釣りでは便利だよね。
完 |
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